JR西日本株主優待割引券まとめ
JR西日本には、株主向けの株主優待鉄道割引券(株主優待券)があります。株主優待鉄道割引券1枚で、JR西日本エリアの運賃・料金が50%割引になります。2枚以上の同時使用はできませんが、新幹線・特急料金は複数列車に適用できます。
以下では、JR西日本の株主優待割引券の詳細について紹介します。
JR西日本株主優待券で割引になるきっぷ
JR西日本の株主優待割引券で割引になるのは、「運賃」と「料金」です。割引の範囲は以下の通りです。
【運賃】JR西日本営業路線内の普通片道乗車券
【料金】JR西日本営業路線内の片道の特急券、急行券、グリーン券および座席指定券(複数列車の同時割引可能)
新幹線の場合、JR西日本の株主優待鉄道割引券を利用できるのは、山陽新幹線と北陸新幹線の金沢〜上越妙高間のみです。
JR東海が運営している東海道新幹線や、JR九州が運営している九州新幹線、JR東日本が運営している北陸新幹線の東京〜上越妙高間などでは利用できません。
JR西日本株主優待券のポイント
JR西日本の株主優待割引券のポイントを簡単にまとめました。
- 優待券1枚で50%割引。
- 有効期間は6月1日から翌年の5月31日までの1年間。
- 1枚の株主優待割引券を、運賃および料金のいずれか又は両方の割引に利用することができます。
- 株主優待割引の適用を受けるには、旅行開始前に駅の窓口などできっぷを購入する必要があります。
- JR他社の路線とまたがって乗車することはできません。
- 割引の重複適用はできません。学割や乗り継ぎ割引との併用はできません。
JR西日本の株主優待券の入手方法
JR西日本の株主優待割引券の入手方法は、「株主になる」か「金券ショップかヤフオなどで購入する」のどちらかです。
株主になる場合は、100株以上を保有すれば株主優待割引券1枚をもらえます。ただ、100株を購入するには数十万円が必要ですので、優待券目当てに株主になるメリットはないでしょう。
金券ショップやヤフオクで購入する場合の相場は、1枚5,000円前後です。需給の関係で値上がりしたり値下がりしたりします。
どのくらい安いの?
JR西日本の株主優待券は、どのくらい安いのでしょうか。普通運賃・料金との比較は以下の通りです。
JR西日本の株主優待割引券を1枚利用した場合(50%割引)の価格比較です。
運賃・料金を比較(のぞみ普通車指定席の場合)
◇のぞみ号(普通車指定席)
新大阪−博多 株主価格7,800円 通常価格15,600円 差額7,800円
新大阪−小倉 株主価格7,360円 通常価格14,720円 差額7,360円
新大阪−広島 株主価格5,310円 通常価格10,630円 差額5,320円
◇くろしお・のぞみ号(普通車指定席)
和歌山−博多 株主価格8,830円 通常価格16,910円 差額8,080円
◇大和路快速・のぞみ号(普通車指定席)
奈良−博多 株主価格7,910円 通常価格15,820円 差額7,910円
◇サンダーバード・のぞみ号(普通車指定席)
金沢−広島 株主価格8,820円 通常価格16,170円 差額7,350円
JR西日本の株主優待券1枚5,000円で入手した場合、山陽新幹線区間で通常価格より安くなるのは新大阪−広島間が最低ラインです。ただ、新大阪−広島なら、新幹線回数券のばら売りのほうが入手しやすいですし、そのほうが割引率も高いです。
株主優待券を5,000円で入手した場合、たとえば新大阪〜博多なら、2,800円お得になるわけです。一方、新大阪〜広島の場合は、5,000円で株主優待券を入手してもほとんどお得になりません。
また、新大阪〜博多の場合は、他にもお得なきっぷがありますし、回数券のばら売りも金券ショップで手に入ります。そのため、他の割引きっぷと比較した上で利用するといいでしょう。
株主優待券が威力を発揮するのは、他に割引きっぷがなく、金券ショップでばら売り回数券も扱ってない区間です。たとえば、上記の和歌山〜博多や、金沢〜広島では、他に割引きっぷはありませんので、株主優待券には利用価値があります。
注意点としては、JR西日本のエリア外では使えません。たとえば、通常のきっぷでは「大阪市内発〜北九州市内着」で利用できる黒崎駅や折尾駅は、他社駅(JR九州の駅)になりますので、JR西日本の株主優待券では利用できません。大阪市内は全てJR西日本エリアですので、各駅利用できます。
JR西日本株主優待券の使い方、買い方
JR西日本の株主優待券を使ってきっぷを購入する場合、株主優待券を持参してJR西日本の駅窓口に行きましょう。株主優待券が使えるのは、JR西日本の「みどりの窓口」です。
JR他社窓口、旅行会社、車内および精算窓口での取扱いはしません。
JR西日本の株主優待券の書き方
JR西日本の株主優待鉄道割引券には、「ご乗車区間」という記入欄があります。この記入方法がわからない、という方もいるようですので、簡単に説明しましょう。
「運賃」と書かれた欄には、実際に乗車する全てのJR線区間を書きます。たとえば、金沢駅から乗車して、新大阪駅から広島駅まで新幹線に乗り、さらに普通列車で岩国駅まで行く場合、「金沢〜岩国」と記入します。
「料金」の欄には、割引の適用を受ける新幹線や特急の区間を書きます。上記の場合、「金沢〜新大阪」の特急サンダーバードと、「新大阪〜広島」の新幹線の割引を受けますので、「金沢〜新大阪」「新大阪〜広島」と上下2段で書きます。指定席か自由席か、グリーン車か、などについては書く必要はありませんので、駅の窓口で係員に口頭で伝えてください。
「運賃」は、乗車する全区間、「料金」は乗車する新幹線・特急の区間、と覚えておけばいいでしょう。